ノーザン・ターミナス

ノーザン・ターミナス 2660.1

最終日の天候も、曇り時々雨。雨の合間には、ところどころに雪を抱いた山々と、山肌の緑と森の緑が鮮やかなワシントンらしい風景が浮かび上がる。もし、晴れていたらどんなにきれいだと思うが、スティーブンス・パスからの11日間で晴れたのはスティヒーケンに寄った2日間だけ。後はすべて曇り時々雨か、雨時々曇りだった。

そんな中、すれ違ったサウスバウンダーのアンダー(トレイルネイム)は、降り始めた雨の中、私が十分な食料を持っているか心配してくれた。彼は簡単な雨よけのジャケットを羽織っただけで、本格的な雨では濡れてしまうに違いない。それでも、彼は人のことを心配する余裕があることに感心した。

7月17日午後6時ノーザン・ターミナス到着。直前で強い雨が降り始める。この雨では写真も取れない,どうしようかと思っていると,不思議に着く頃には雨は止んでしまった。メキシコ国境は真っ黒な壁と有刺鉄線の柵で遮られて,国境警備隊が頻繁に出入りしていたのに比べると,静かで何もない。真ん中にノーザン・ターミナスのモニュメント。国境に沿った東西のラインに20m位の幅の防火帯(木がなく草地)のようなものがあるだけ。ノーザン・ターミナスの前に丸太が一本立っている。誰が置いたのか,記念撮影をするカメラを置く台だ。カナダ側には,「ウエルカム ツー カナダ」の看板があるが,アメリカ側にはない。アメリカへはここから入れば違法になる。その日は,国境を越えてすぐのキャンプサイトに泊まる。

ノーザン・ターミナス手前のワシントンのゴージャスな風景 晴れていたらと思う
サウスバウンダーのアンダー(トレイルネイム)
ノーザン・ターミナス カナダ国境 マイル2650.1
ノーザン・ターミナス アメリカ側 中央の丸太はカメラを置くための台
カナダ国境 カナダ側の標識