グレン・オーリン

グレンオーリンの滝

グレン・オーリン948.5

ツオルムン・メドウスは,ありし日のジョン・ミューアが羊の群れと共に訪れたという大草原。草原の緑がシエラの真っ青な空の下で輝く。遠くに見える山々の中で,尖った頂を持つのがキャシーデラル・ピークで,大聖堂の尖塔のような形は遠くからでも見分けがつく。草原の脇でゆっくりと流れていたツオルムン川は,森の中に入ると透き通るベールのように岩の上を滑り、グレン・オーリンに近づくに連れ,次第に深く急な流れへと変化し,滝となって轟音を響かせる。
グレン・オーリン948.5は,ヨセミテのハイシエラキャンプで,PCTにある唯一の有人の山小屋。だが,日本の山小屋とはかなりちがう。ハイシエラキャンプは,木の床の上にテントを張った夏の間の仮設小屋で,食事ができ,シャワーが使える。キャンプの売店は一般のハイカーも利用でいるが,宿泊するには予約が不可欠で,定員が決まっている。このようなキャンプは,メイ・レイク,サンライズ,マーセド・レイク,ボゲルサングにもあり,キャンプに順に泊まりながらヨセミテの高山地帯を一周するハイシエラ・ループとなっている。
グレン・オーリンをすぎ,リターン・クリーク956.7からワイルマ・レイク987.3までは,山を越えては谷へと降りるアップダウンの急なトレイルで,時折湖が姿を見せる以外は,森の中ばかりであきる。風景が開けるのはヨセミテの境のドロシィ・レイクからだ。

ツオルムン川からカシーデラル・ピークを眺める
ドロシーレイク 対岸の先にドロシーレイク・パスがある
ヨセミテNPの北の境ドロシー・レイク・パスから見たドロシー・レイク