ジギーの家

ジギーの家のバックヤード

ジギーの家 Mile 210.7

「ジギーの家」は、自宅のバックヤードをハイカーの宿泊や休憩に提供しているトレイル・エンジェルの家。2017年のGuthhook’s Hiking Guidesに載っていなかったので、閉鎖された可能性あり。

ジギーの家の辺りは、広大な土地に建物が点々と建つ住宅地にあった。外に看板も何もなかったが、仮設トイレが建物の外側に並んでいたのでフェンスの留め具を外して入った。風よけを兼ねた木製のフェンスに囲まれたバックヤードにはカーペットが敷かれ、半分は屋根に覆われていた。テーブル付きのベンチやソファがあり、何人ものハイカーが、そこでくつろいだり話し込んだりしていた。

ジギーは年配の女性で、受付名簿に記入した後で、ここの使い方を説明してくれた。私は、まずシャワーを浴びた。シャワー室では、アイデルワイルドから所々で会ったBLTが、なくなった石鹸をもらってきてくれたり、使い方のこつを教えてくれるなどした。次は、洗濯で、大きなシンクで手洗いする。乾燥機はないが,風が強く吹く西側に張ってあるロープに吊るすとあっと言う間に乾いた。食事は、それぞれ自前で調理する。果物やジュース、コーヒーや紅茶など備え付けの物は、自由に飲める。夕食後、ジギーがみんなにアイスクリームを配ってくれた。寝る場所は、ソファやテーブルの上、カーペットの上など、好きなところで寝袋を広げて寝た。ここでスネークに再会。彼はここに泊まらず,夕方遅くなってから出発した。
翌朝,ドネーション(寄付)のビンに20ドル札を入れ,ジギーとベアーに丁寧に礼を言って出発した。

仮設トイレがジギーの家の目印
10号線の近くのウォッシュと呼ばれる大雨の時にだけ水が流れる川底のトレイル

翌日、朝から日差しが強く、暑い中ウィンドファーム(風力発電)の丘を越える。風力発電機(ウィンド・タービン)が何十も立ち並ぶ脇を通ると、遠くからでは分からなかったが,低く唸るような風を切る音がうるさい。砂漠の山の中だからよいが,日本のような狭い所では向かない施設だと思った。

メサ・ウィンドファーム(風力発電) Mile 213.4

このウィンドファームの山を登り切った所から、広い河原のあるホワイト・ウオーター・リバーが見えた。丘を下ったところにトレイル・ジャンクションには、「Whitewater Preserve .5 miles Hikers welcome」の標識。私は、立ち寄らなかったが、ここにあるマスの養魚場では、ハイカーを歓迎してくれらしい。ゴスホックの資料には、そこでテントを張っている写真や、トレイルマジックがあったというコメントが載っていた。

ホワイトウォーター川の広い河原 この下流に養魚場がある

河原に沿ったトレイルの脇に大きな岩があり、その日陰でハイカーが何人か休んでいた。渡渉地点の幅は1マイルもありそうだが,水が流れている幅は10mほどで、靴を脱がなくても渡れるくらいの水しか流れていない。

川を渡ると再び登り、かなり暑くなった。汗がたくさん出たためか、急に塩辛いものが食べたくなった。あいにくビーフジャーキーなどはなく、予備食に持っていたチキンラーメンを作るには水が足りない。数マイル先のミッション・クリークまで、がまんした。そのミッション・クリークに着いたのは4時過ぎ、BLT達も休んで、昼寝をしたり、食事をしたりしていた。水を汲んでチキンラーメンを食べたが、いつもは塩からく感じるスープが、その時の塩分不足には、ちょうどよいからさに感じた。

その翌日は25マイル先の水があるテントサイトを目指し、朝から急ぐがペースが上がらない。明るいうちに着けるか不安になった頃、ウォーター・キャッシュがあった。トレイル・エンジェルが林道に接したところに水を置いてくれていた。1ガロンのポリタンクが10個ほど,木陰に並んでいる。しかも封の開けていない新品の水。水筒を満タンにした。これでどこでもキャンプできると安心。さらに,1マイル先に,鉄製の箱とソファがあった。開けてみると炭酸飲料(ソーダ)とクッキー、それに日用品などが入っている。炭酸飲料の缶を1缶もらいソファに座ってくつろぐ。クッキーは小さな包みを一つもらいその日のキャンプで食べた。

ウォーター・キャッシュ この水のおかげで近くでキャンプできた。
箱を開けると、水、ソーダ、クッキー、洗剤など日用品が入っていた。