ワイルドバード・キャッシュ

ワイルドバード・キャッシュ Mile 1415~1416?付近

養魚場を出て最初の休息時にテントを干す。今朝は夜露でテントが濡れていたが、天気がよかったのでそのまま畳んだ。ここは松林の中だが、木々の背は低く、日当たりがよく、風も通る。トレイルの脇に葉のよく茂った低木を見つけ、そこにテントを広げると15分ほどで乾いた。乾かせないような天候とか、雨の中で出発するようなときは、フライシートは本体と別にパックするのがよい。一緒に畳むと本体まで濡れてしまうからだ。

そこからしばらく行くと「トレイルマジックあり」の予告看板。水、食べ物のほか、シャワーとか、充電器とか、いろいろあると予告してある。行ってみると、2本の松の木の間に、国旗を左右に立てた「ワイルドバードキャッシュ(補給)」の看板。ピクニックテーブルに大きなビーチパラソルが2本。その脇のクーラーボックスには、水やソーダ類がぎっしり。中の氷は解けていないし、水のボトルも凍っている。昨日あたりに補給したのだろう。中央の食料庫を開けると、豆やコーンなどの缶詰、ラーメン、ハッシュドポテト、しょうゆ、味付けライスなど食料品や、コーヒー・紅茶類。紙皿、紙コップもある。調理台もある。小さなプロパンガスのボンベには、2口のガスコンロやランタン、ヒーターがつながっており、台の上には、水のタンク、フライパン、ランタン、フライ返し、オイルが置いてある。ソーラーパネルを付けた箱には自動車用のバッテリーからスマートフォンへ充電できようになっている。シャワーは、四角い簡易テントの中で、太陽熱で温めたお湯が出る。妻が携帯を充電している間に私はシャワーで髪の毛を洗った。ここは、PCTで最も豪華なキャッシュだ。こんなに豊富な食料品や設備のあるところは初めてだ。ここを運営してくれる人は、いったいどんな人なのだろうか。うれしさと感謝の気持ちでいっぱいになった。

テーブルにあったデジタルカメラは、ハイカーの喜ぶ顔を見るためだろうと、私たちの写真を撮って残した。ノートに“We are happy.Thank you very much”と書き、ドネイションの箱に10ドル入れた。私たちはここに1時間位いたが、日程にゆとりがあれば2~3時間はのんびりしたい。それより、ここでキャンプしたら、ほんとうにリラックスできると思った。

ワイルドバードキャッシュ クーラーボックス
ワイルドバードキャッシュ 食品庫
ソーラー充電器の箱
ワイルドバードキャッシュ 調理台とビーチチェア