山火事迂回ルート&アイデルワイルド

アイデルワイルドは、静かなリゾートタウン

数年前の山火事で、 Mile 162.6 ~ Mile 178が通行止め。そのため、ハイカーは幾通りかのルートを選んで閉鎖区間を迂回する。アイデルワイルドは、PCTから3マイル離れた町で、閉鎖区間を迂回する通過点だ。大規模な山火事の後は、広範囲で倒木がトレイルを塞いだり、表土の流出による斜面の崩壊が起きたりして、数年に渡ってトレイルが閉鎖されることがある。ゴスホックスの地図では、2018年11月の時点でまだ閉鎖されている。

山火事迂回ルート Mile 151.7~

151.7のハイウェイ74に出たところで、ハイカーは10マイル先の山火事通行止めの区間をどのように迂回するか選択する。

簡単なのは、ハイウェイに出たところから、または、西に1マイルのパラダイス・カフェからヒッチハイクをしてアイデルワイルドに行く。閉鎖区間ぎりぎりまで行くことはできる。PCTを10マイル先の山火事通行止め区間が始まるセダー・スプリング・ジャンクションまで歩き、そこから西に下って、ハイウェイ74からヒッチハイクでアイデルワイルドへ向かう。

アイデルワイルドからは、Humber Park TH(トレイルヘッド)から山道に入り、サドル・ジャンクション179.4でPCTに戻るか、Tahquitz Peakトレイルを経てマイル178でPCTに合流するルートがある。

私は,74号線沿いのパラダイスカフェ(THから1.5マイル西)にリサプライを預けてあったので,カフェまで歩き、そこからヒッチハイクをすることにした。パラダイスカフェで食料を受け取って食事をした。頼んだチキンサラダは大盛りで,久しぶりの生野菜が新鮮だった。カフェは昼食をとる客でにぎわっていて、ハイカーも多かった。
そこからヒッチハイク。なんと一台目が止まってくれた。この近くに住む建築家で自宅から2年前(2013年)の山火事の跡を見せてくれただけでなく,アイデルワイルドのキャンプ場まで送ってくれた。彼は,大きな家に住みビバリーヒルズの有名人の家も作るという。

アイデルワイルド Idyllwild Mile 179.4

アイデルワイルドのキャンプ場 San Jacinto Campgroundはハイカーの専用サイトがあり,割安(一般のサイトが20ドル、ハイカーは一人5ドルだったと思う)で泊れる。受付でシャワー専用のコイン2つ買い(一個で10分),洗濯とシャワーを同時に済ませた。夕方近くになると何人ものハイカーがやってきた。その中の一人,ナイト・スネークというトレイルネイムのハイカーは,紙皿にのったステーキを「食べて」と私に勧めてきた。
アイデルワイルドはリゾートタウン。キャンプ場の近くにコインランドリー(Laundromat)があり、ショッピングプラザ、郵便局、図書館、カフェやスーパー,スポーツ用品店がある。テントのペグを忘れたのでスポーツ用品店を探していると,さっきのスネークが「自分も靴を買った」と,山用品店(Nomad Ventures)の場所を教えてくれた。この店は小さいが品ぞろえがよい。

翌日トレイルヘッドまで歩いていると途中でレジャー用のトラックが止まってくれて乗せてくれた。所々に雪を抱くサン・ハシントー山を超える。夕方近くにクリークで水を汲み,ピクニックテーブルのあるトレイルヘッドパーキングでテントを張る。

山の上からは、ハイウェイ10号線が東西に走り、それに沿ったカバゾン・プレミアム・アウトレットの建物群がよく見えた。

トレイルからバニング方向を見下ろす

下りはさほど急でなかったが,暑い。トレイルに沿って,日陰がほとんどなかった。ここから夕方であるが,向かい風と川底の砂地のトレイルを歩く。10号線の橋げたの下を過ぎ,住宅の点在する地域があった。ここにあるトレイルエンジェル「ジギー&ザ・ベア」(210マイル地点)の家に行く。
*「ジギー&ザ・ベア」の家は、現在のゴスホックスの資料になく、閉鎖されたと思われる。

10号線の近くのウォッシュと呼ばれる大雨の時にだけ水が流れる川底のトレイル
仮設トイレがジギーの家の目印